東京・銀座は梅雨入りしてから、雨の日と晴れの日が交互にやって来ています。
日によって寒暖の差がありますので、体調には気を付けたいですね。
私も、何となく身体がだるく感じる時もあるので、栄養をしっかりとって乗り切ろうと思います。笑
さて、今シーズンは、いつものシーズンよりもサンプルスーツを多めに作ってご紹介しておりますが、今回も今シーズン私が作ったスーツをご紹介させていただきます。
(TOPページのBLOGの欄の画像が私ばかりになってしまい、失礼しております。汗)
前回のコットンスーツに続きまして、今回はリネンスーツをご紹介させていただきます!
春夏シーズンで、ウール以外の天然素材の代表格がコットンとリネンです。
どちらも比較的カジュアルなアイテムが多いですが、今回も前回のコットンと同様にスーツでオーダーいたしました!
リネンのスーツは、コットンスーツに比べて少しクラシックな印象もあるので、トレンドに左右されずに比較的クラシックなスタイルがお好みのお客様のオーダーが多いですね!
サイジングで言うと、コットンスーツは比較的タイトフィットで、リネンスーツはタイトすぎないクラシックなフィッティングのお客様が多い気がします。
何となく、素材の持つイメージや先人達の装いのイメージが、知らず知らずの内に、頭の中にあるのかもしれませんね。
ここ数年、リネンスーツはイタリアのインポートブランドでも商品展開が増えてきておりますが、ハンドメイドのビスポークテーラーなどでも、増えているアイテムだと思います。
特にビスポークテーラーでは、370g/m以上のヘビーウエイトのアイリッシュリネンが人気で、ハンドメイドならではの、しっかりとアイロンでクセをとって、立体的に仕立てたスーツは雰囲気があってとても格好良いですね!
アイリッシュリネンと言えば、SPENCE BRYSON(スペンス・ブライソン)が有名ですが、日本では、ここ数年、いくつかの生地商社が取り扱いを始めていますので、以前よりもオーダーしやすくなったと思います。
SPENCE BRYSONのアイリッシュリネン。
生成りからカーキ系、ブラウン系、ネイビー系とカラーバリエーションも豊富に揃っております。
ナポリのマーチャント・CACCIOPPOLIもずっと以前から、ヘビーウエイトのアイリッシュリネンは定番の生地として展開しております。
CACCIOPPOLIは昔の織機で織った、シングル幅(75cm幅)のアイリッシュリネンを扱っております。75cm幅で190gなので、通常の150cm幅だと380g/m計算になります。
HARRISONS of EDINBURGHもヘビーウエイト(350g/m)のリネンのコレクションが揃っております。
SPENCE BRYSONやCACCIOPPOLIよりもザックリとした、シャツで言えばオックスフォードのようなマットな織りで、生地の表面に変化があって雰囲気がありますね!
カラーバリエーションもとても豊富です。
この他にも、ヘビーウエイトのリネンは、以前よりもたくさんの生地が日本でも流通しております。
仕立て栄えがして、出来上がったばかりは硬いですが、着るほどにしわが入り、糊が取れ、身体に馴染んでいく、エイジングを楽しめる生地として、クラシックな洋服の好きな皆様にはとても人気のある生地でございます。
ということで、私もクラシックど真ん中のアイリッシュリネンでスーツを作ろうかと思っていろいろと生地を選んでいたところ、今回は、もう少し軽くて、柔らかくて、涼しい、イタリアのリネンで作ろうと気が変わりました!!!汗
今までの「振り」は何だったのかと、突っ込まれそうですが...生地が変わるのは、よくあることです。笑
そして、今回、選んだリネンはこちら。CACCIOPPOLIの300g/mのイタリアンリネンでございます。
そして、仕上がりはこんな感じでございます!!!
写真では分り難いですが、アイリッシュリネンのガッチリとした重厚感のある雰囲気とは違い、柔らかな雰囲気のスーツに仕上がっていると思います!
それでも、タイドアップすれば、とてもクラシックなスタイルになりますね。
着心地もとても柔らかいです。
柔らかい分、しわが入るのも早く、くったりとした良い雰囲気になるのも早いと思います。
ネクタイを外して、ネイビーのリネンシャツと併せて、カジュアルなスーツとしても力の抜けた良い雰囲気が出ていると思います。
そして、今シーズン、イチオシのSOLBIATIのブラックリネンシャツとも合わせてみました!
私が着ると、ちょっと怖い感じかもしれませんが...汗
インナーを変えただけでも印象が結構変わりますね!
着込んで、スーツがくったりとしてくると、もっともっと良い味が出てくると思います。
今回、選んだCACCIOPPOLIの300g/mのリネンは、他にもたくさんの色をご用意しております。
同じような生地は、DRAPERSにもございます。
また、CACCIOPPOLIには、さらに軽い270g/mのリネンもございます。
こちらは、生地が薄いので、ジャケットでオーダーされるのが良いと思います。
ということで、今回はリネンスーツをご紹介させていただきました。
リネンと言っても、アイリッシュリネンのようなヘビーウエイトでガッチリとしたものから、今回私がオーダーした300g/mくらいのイタリアのソフトなリネンや250g/m~270g/mのジャケットに最適な薄いリネン、そしてシャツ生地まで、たくさんのクオリティがございます。
清涼感のあるリネンは、日本の夏にも最適な素材だと思います。
折角のクールビズですから、リネンのスーツをお持ちではないお客様には、ぜひ1着ワードローブに加えてみてはいかがでしょうか?
クールビズで、リネンのスーツやジャケットなどを着る人が少しでも増えたら、クールビズスタイルもレベルが上がって、ビジネスシーンの景色も変わってきますね!
クールビズ=「Yシャツ&スーツのパンツ」という制服のような装いではなく、もう少し一人一人が違って良いと思います。
もうクールビズも、10年以上経つのだから...
さて、2019年春夏シーズンも、たくさんのお客様からたくさんのオーダーをいただいておりますので、次回以降、どんどんご紹介していきますので、どうぞお楽しみに!!!
COLLABORATION STYLE 上原祥意