5月も半ばとなりましたが、まだ本格的な夏の気温では無いので、ネクタイをされているビジネスパーソンも見受けられますね。
でも、業界によっては、待ってました!とばかりに見事にノータイですが...。
さて、気候的にちょうど良い時季ですが、ショップには春先から皆様にオーダーいただいております、スーツやジャケットがどんどん出来上がってきております。
出来る限りたくさんご紹介していきたいと思っておりますので、もう少々お待ちください。汗
ということで今回は、イタリアの高級リネンメーカー・SOLBIATI(ソルビアッティ)の新しい生地で仕立てた、新しいジャケットのご紹介でございます。
COLLABORATION STYLEのブログでは、何度も登場しているSOLBIATI(ソルビアッティ)ですが、まだまだ日本での知名度は高くないと思います。
LORO PIANAが数年前に買収をしたことで、日本でのオーダー服用の生地の流通が始まりましたが、まだ実際のところ日本で展開しているショップは15ショップくらいとのことです。
COLLABORATION STYLEでは、日本で展開がスタートした当初から取り扱いをしておりますので、少しずつお客様には浸透していると思います。生地のクオリティも安定していて、コレクションも非常にきれいで、洗練されていて、個人的にはとても良い雰囲気だと思う生地が多いです。LORO PIANAとも上手く棲み分けられていて、他の生地メーカーには無い素材や色柄が揃っております。
今シーズンは、今までの生地見本の形式を変えて、バンチブックになって3冊入荷いたしました。
その中から、今回ご紹介するのはこちらのバンチブックの生地です。
発色のきれいなリネンやコットン・リネンなどがバリエーション豊富に収められている"GRAFFITI"と名付けられたバンチブックの中から、コットン・ウール・ナイロン・リネンの4者混で織られたパイル生地を使用して仕立てたセンツァインテルノのジャケットでございます。
いわゆる、芯地や肩パッドや裏地を省いたシャツジャケットと同じ仕立てですが、シャツ生地とは違い、パイル生地(タオルのような生地)なので、どちらかと言うとニットジャケットのような雰囲気になります。
こういうニットライクのパイル生地は、通常の毛芯仕立てをしてしまうと、生地の特徴や風合いの良さが消えてしまい、単なる珍しい生地のテーラードジャケットになってしまうので、COLLABORATION STYLEのご提案としては、芯無し・肩パッド無しのセンツァインテルノで仕上げるのが一番だと思います。
皺にもほとんどならずに、きちんとした立体的なフォルムをしていて、取り扱いも比較的簡単なカジュアルジャケットは、これからの季節には、とても重宝すると思います。
かさ張らずに、カーディガン感覚で着ていただけるので、ちょっとした外出や、レストランでのお食事、ご旅行などに使いやすと思います。
しかし、こういった生地を、センツァインテルノ(芯無し・肩パッド無し)で、軽く立体的に、格好良い雰囲気で仕上げる日本のオーダー服工場は限られてきますね。(長い年月、皺ひとつない背広を作ることを要求されてきた多くの日本のオーダー服工場には残念ながら難しいですね。涙)
COLLABORATION STYLEのBLACK LABELのファクトリーでは、シャツ生地ジャケットも雰囲気よく仕上げているので、パイル生地を使ったジャケットもとても良い雰囲気で仕上がっております。
裏地も省いて、より軽い雰囲気に仕上がっています。(袖裏は付けております。)
今回、サンプルで作った生地は、ホワイトベースにブルーのウインドペーンで、明るくて、青い海や陽射しの強い太陽の下がとても良く似合うジャケットになっております!!!
写真のコーディネイトのように、ネイビーのリネンシャツを合わせたり、Tシャツなどのカットソーを合わせたり、とても軽い感じで着ていただけると思います!!!
もちろん、他にも色柄違いの生地がございますので、ご紹介いたします。
イタリアらしい大柄のチェック。
インナーがシンプルなカットソーなんかですと、大き目のチェック柄は案外使いやすいですね!よりリラックスした雰囲気のジャケットになります。
サンプルで作ったウインドペーンは3色展開です。ブルーベースに白のウインドペーンも魅かれますね!
ギンガムチェック風の細かいチェックは、柄の出方が少しおとなしくなるので、日常使いし易いでですね!
左のラベンダー系の色は、上品で大人の雰囲気ですね!
もちろん無地も4色ご用意しております。ブルー系が人気だとは思いますが、夏にはライトグレーも良いですよ!
という感じで、SOLBIATI(ソルビアッティ)のパイル生地は、新しいカジュアルジャケットのご提案として、とても良い雰囲気だと思います!
パイル生地などは、今までオーダー服ではあまり無かった生地ですが、イタリアの既製服の影響もあって、これからもどんどんこういった新しい生地が増えてくると思います。
COLLABORATION STYLEとしましては、クラシックなスーツやジャケットをベースにしながらも、こういった新しいモノにも対応できる懐の深さは持っていたいと思います!
折角ですので、SOLBIATI(ソルビアッティ)のGRAFFITIに収録されている他の生地もご紹介させていただきます。
まずは、430g/mのヘビーウェイトのリネン100%のハウンドトゥース。
初めてGRAFFITIの生地サンプルを見た時にビビッときた生地です。ヘビーウェイトのリネンできれいな発色とインパクトのある柄の生地は珍しいと思います。
リネン&コットンのスラブ織。
ブークレ生地などの流れで、昨年くらいからいくつかの生地ブランドで見ることのあるスラブ織ですが、夏の太陽の下がとても似合う生地ですね。無地感覚で着られて、おしゃれ感の有る生地です。
コットン&リネンのザックリとしたメッシュ。
スラブ織と同じようにザックリとした目隙のあるコットン&リネンの生地は、南の島でぐちゃぐちゃにして着たいですね。笑
またまた、430g/mのリネン100%のチェック柄と270g/mのリネン100%のグレンチェック。
インスタグラムを見ていたら、某イタリア・ナポリのサルトもこちらの生地を使用していましたが、リネンのクラシックなチェック柄は、ハンドメイドで仕上げても、味の有る良い雰囲気が出そうですね。
260~270g/mの軽めのリネン100%のマドラスチェック風の柄。
色柄強めの生地ですが、リネンなので着るほどにシワが入り、色柄も少しずつ擦れて、柔らかい印象になっていきます。リゾート感の強い色柄なので、ジャケットだけではなく、ベスト(ジレ)やゆったりとしたパンツでも良い感じに仕上がると思います。
290~300g/mのマットなリネン100%。
とても発色がきれいで、ベーシックな織のリネンなので、センツァインテルノで仕立てて、クタクタにして着ると、雰囲気が出てとても格好良いと思います!
260~290g/mのリネン100%のツイル。
ビビットカラーのリネンは、まさにリゾート感満載で、都会で着るには難しいですが、南の島で着ると最高ですね!青い空と青い海にとても合いますね!
しばらくそういった場所へ行っていないので、行きたくなってしまいます。笑
まさに、"GRAFFITI"という名の通り、色々な色柄の生地が集まったコレクションになっております。
今からオーダーいただいても、夏には十分間に合いますので、気になった生地がございましたら、ぜひショップにてご覧ください!
今シーズンは、真夏にもお薦めできるカジュアルジャケットの生地が豊富に揃っております!!!
SOLBIATIは、今シーズンあと2冊、"TOLOMEO-QUARANTALINO 100%LINO"と"GABARDILIA 100% COTTON"というバンチがございますので、次の機会にご紹介できればと思います。
COLLABORATION STYLE 上原祥意