今年の梅雨は長くなるとのことですが、昨日、今日と東京・銀座は、雨は降っておりませんね。代わりに気温はこの時季としては、高くなっております。
あまり急に気温が上がると辛いですね。徐々に身体を慣らしていきたいものです。
さて、2016年の春夏物のオーダーも終盤、続々と仕上がってきているお客様のオーダー品をご紹介させていただきます。
今回お客様にオーダーいただきましたのは、最近は少なくなってきましたが、定番のクラシックなネイビーブレザーです。
私たちの世代ですと、1990年代前半、私がまだ大学生の頃、「渋カジ」や「キレカジ」という流行で、金色のメタル釦のネイビーブレザー(いわゆる紺ブレ)は、恐ろしいほど(笑)みんなが着ていたアイテムです。
本当に、紺ブレだらけでした!!!
そして、その頃を経験しているビジネスマンもお仕事での紺ブレ率は高かったと思います。
今は、ネイビージャケットも様々な生地、様々な仕立てやデザインが有り、どちらかと言うとイタリア仕立てのアンコンで軽く柔らかいジャケットが多いと思いますが、そんな中でもアメリカントラッドやブリティッシュのブランドやお店は、定番としてメタル釦のネイビーブレザーは用意していると思います。
今回のお客様は、仕事でもネイビーのブレザーはよく着るので、今まで様々な生地で、シングル、ダブル合わせて何着もオーダーいただいております。
そんなお客様が今回選んだ生地は、DRAPERSの75%Wool 25%Mohairのネイビーです。
イタリア生地ですが、25%Mohairでシャリットして、しっかりと張りのある生地でございます。
デザイン、ディティールは、シングル3つボタン段返り、スラントチェンジポケット、ビルトアップショルダー(ロープドショルダー)で仕上げました。
きれいにビルアップされた袖山。
そして今回、釦はHOLLAND&SHERRY(ホーランド&シェリー)のメタル釦(七宝釦)を選んでいただきました。
デザインは、Anchor(錨)です!
NAVY(海軍)ぽいですね!
HOLLAND&SHERRYも以前は、もっとたくさんのメタル釦がありましたが、現在は23種類ほどになっております。
今後も、増やす予定は無いようで、日本のみならず、英国や世界的にもメタル釦の需要は減っているようです。
HOLLAND&SHERRYのメタル釦は、生地と同じように、英国より取り寄せになるので、通常国内で流通しておりますメタル釦よりは高価になりますが、クオリティや雰囲気がとても良いので、トラディショナルなネイビーブレザーのオーダーをお考えの方は、付けてみる価値がありますね。
特にこれからは、メタル釦のコレクションが増えることは無く、どんどん減っていくので、良いモノが手に入らなくなって、プレミアがつくかもしれませんね!
ヴィンテージは、釦や生地に限らず良い値段になりますからね。
釦は割れたり、無くしたりしない限り、生地がダメになって着られなくなっても、新しいブレザーにお気に入りの釦を付け替えることが出来ますので、気に入ったメタル釦を多めに買っておくというのも良いかもしれません。
春夏物のジャケットは、本当に毎年、ネイビージャケットが圧倒的にオーダーの多いアイテムです!恐らく、オーダーに限らず既製服もネイビージャケットが多いと思います。
ということはまた、メタル釦のブレザーブームは来ないだろうか?
来ても全くおかしくありませんね。逆にそろそろ来ても良さそうですね!
時代は廻りますから!
さて、まだまだお客様のオーダーの出来上がりをご紹介してまいりますのでお楽しみに!!!
COLLABORATION STYLE 上原祥意